高血圧<お年寄りの病気>の診断と治療の方法

 血圧は動揺性のため、診断にあたっては日を変えて何回か測定(通常3回)する必要があります。家庭での血圧の測定は大変参考となるので、医師に報告してください。難治性の場合、動脈硬化による腎血管性高血圧(じんけっかんせいこうけつあつ)の疑いがあります。
 治療は非薬物療法と降圧療法からなります。とくに150mmHgまでは減塩、運動など非薬物療法が中心です。しかし、これのみで140mmHgに下がらない場合は降圧薬療法を行います。降圧目標は最終的には14090mmHg未満としますが、高齢者の場合、脳血流、冠血流など主要臓器の血流が障害されている場合が多いので、ゆっくり降圧を図ることが重要です。70代後半以上では中間的な降圧目標として150mmHg未満とし、しばらく様子をみた後、めまいや、立ちくらみなど障害がみられなければ最終的に140mmHgを目指します。
 降圧薬はカルシウム(Ca)拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、および少量の利尿薬を第一選択薬とし、降圧効果が不十分な場合は併用療法(図9)を行います。高齢者では合併症をもっている場合が多く、合併症に応じて患者さん個々に最適な薬剤が選択されます(表6)。