膠原病<お年寄りの病気>の診断と治療の方法

 高齢者の関節リウマチの治療には、以下のような特徴、注意点があります。
(1)高齢発症の関節リウマチでは、病初期における疾患活動性が高い場合でも、疾患の予後は比較的良好で、治療により寛解(かんかい)する確率が高い。
(2)治療効果が部分寛解にとどまったとしても、経過のなかで関節機能障害によって日常生活動作の大きな低下を来すに至るのは、一般に発症してから10年前後なので、治療にあたっては患者さんの平均余命を考慮する必要がある。
(3)長期の罹病をへて高齢に至った患者さんの場合、すでにさまざまな治療が試みられており、高い活動性が持続している場合でも、新たな治療で大きな効果を期待することはできない。
(4)薬剤の副作用発現の危険性が高いことなどを念頭に置いて薬剤を選択する。
(5)高齢者ではとくに骨粗鬆症の予防・治療に留意する。
 治療は非ステロイド性消炎鎮痛薬のみで改善する場合もあるので、まずこれを試みます。効果が十分でない時は、少量のステロイド薬を使用すればすみやかに症状の改善がみられます。
 しばしば側頭動脈炎を合併し、この2つの疾患は病因的に密接に関係していると考えられていますが、原因は明らかではありません。
 また、基礎に悪性腫瘍がひそんでいることがあり、とくにステロイド薬に対する反応が悪い場合には、注意が必要です。
 治療には副腎皮質ステロイド薬が有効です。視力障害など重篤な血流障害に基づく症状が認められる場合には、治療を急ぐ必要があります。