聴力障害<お年寄りの病気>の診断と治療の方法

 残念ながら、老人性難聴を治す治療法はありません。聴力管理をしながら補聴器の装着などを指導し、積極的にコミュニケーション能力を維持するよう努めます。補聴器の使用は、難聴の程度、本人の意欲、生活環境によって決定します。一般的に高齢者の場合は、平均聴力レベルが45〜55dB(デシベル)以上であれば補聴器の適応となりますが、社会生活上のニーズがあれば30〜35dBでも補聴器の装着をすすめることがあります。
 一方、高齢者の難聴のすべてが老人性難聴ではなく、難聴を起こす病気を区別する必要があります。外耳・中耳の病気では、適切な治療によって聴力の改善が期待できます。耳垢栓塞(じこうせんそく)、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)慢性中耳炎などがあげられます。
 最近では、高齢者における聴力改善手術も広まっています。また、突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)メニエール病など急激に発症した難聴では、早期に対応することで治療できる病気もあります。したがって、難聴を自覚した時は迷わず耳鼻咽喉科を受診することが重要です。