薬疹<お年寄りの病気>の診断と治療の方法

 薬疹を治療するうえで最も大切なことは、原因薬剤と推定される薬をただちに中止することです。
 高齢者は使用薬剤が多く、原因となる薬を特定しにくいこともまれではありませんが、最近使い始めた薬剤(感冒薬(かんぼうやく)など)、薬疹を起こすことの多い薬剤(抗生剤、非ステロイド性消炎鎮痛薬、高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう)治療薬、抗てんかん薬など)、基礎疾患の予後に影響しない薬剤の順に、可能な範囲で疑いのある薬を中止していくとよいでしょう。ただし、病院で処方された薬を中止する場合は、必ず主治医に相談してください。
 治療は病院での投薬が必須で、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服、抗ヒスタミン薬やステロイド薬の外用が一般的です。症状の激しい場合は、ステロイド薬や肝庇護薬(かんひごやく)の内服や注射が併用されます。
 各種の臓器障害(消化器官、眼、造血器など)の合併がみられる場合は、入院治療が必要になります。
 治療後は原因薬剤、あるいはその疑いのある薬剤を再び使用しないように注意することが最も大切です。原因薬剤の確定には、疑いのある薬を用いた各種試験(皮膚貼付(ちょうふ)試験、皮内反応試験、リンパ球刺激試験、再投与試験など)の実施が必要ですが、高齢者では基礎疾患の治療を優先するなどの理由で検査が十分に行われず、原因薬剤を特定できないことも少なくありません。