子宮内反症とはどんな病気か

 子宮が内膜面を外側に反転した状態をいい、子宮底が陥没(かんぼつ)または下垂(かすい)反転し、時には子宮内壁が腟内または外陰に露出します。程度により全内反症、不全内反症、子宮圧痕(あつこん)に分類されます。

原因は何か

 主に臍帯(さいたい)の牽引(けんいん)、胎盤用手剥離(たいばんようしゅはくり)などにより分娩第三期に起こり、8000〜1万回の分娩に1例くらいの頻度でみられます。誘因となるものとして、癒着胎盤(ゆちゃくたいばん)、過短臍帯(かたんさいたい)、臍帯巻絡(さいたいけんらく)、多胎分娩(たたいぶんべん)、巨大児分娩、羊水過多、多産婦、子宮奇形、前置胎盤(ぜんちたいばん)、低位胎盤、子宮筋無力、頸管弛緩(けいかんしかん)などがあります。非産褥性(ひさんじょくせい)としては腫瘍(粘膜下筋腫)の牽引によるものがあります。

症状の現れ方

 胎盤剥離前後に突然の下腹痛、腟付近の膨満感(ぼうまんかん)、ショック、大量出血などの症状があれば子宮内反症が疑われます。

検査と診断



 全内反症では腟内あるいは腟外に反転した子宮底部が暗赤色の腫瘤(しゅりゅう)として認められます(図7)。この時胎盤がまだ付着している場合もあります。子宮の位置が通常の場合よりも下方へ移動、あるいは下腹部に触れなくなります。頸管裂傷、弛緩(しかん)出血子宮脱、腟壁血腫(ちつへきけっしゅ)、胎盤遺残(たいばんいざん)、副胎盤などと区別を要します。

治療の方法

 大量出血を起こすことが多いので、血管確保により輸液や輸血を必要に応じて行うと同時に、整復を試みます。整復に際しては、鎮痛効果と子宮筋を弛緩させる目的で麻酔を行う場合があります。