子宮外妊娠とはどんな病気か

 受精卵は子宮内腔の粘膜に着床するのが正常ですが、それ以外の場所に着床し妊娠が成立したものを異所性(いしょせい)妊娠といい、一般には子宮外妊娠という病名で知られています。およそ200〜500回の妊娠に1回みられます。ほとんどは卵管(らんかん)内に妊娠したものです。まれには卵管の付け根、子宮頸管(けいかん)など、子宮のなかではあるけれども正常ではない部位や、卵巣、腹膜表面に妊娠します。

原因は何か

 卵管内に炎症が起こって卵管の通過が悪くなったり、受精卵を子宮内に運ぶ機能が低下すると、受精卵が卵管内にとどまって卵管妊娠になると考えられます。しかし、これらの機能障害に気づくことは難しく、原因がはっきりしないこともよくあります。

症状の現れ方

 子宮内の正しい部位でなければ順調に胎児が発育する環境ではなく、その場所で流産になったり、卵管が破裂したりして、出血が腹腔内にたまってくるため、下腹部痛が起こります。
 少量の性器出血が持続することが多く、腹腔内出血の量と速さにより、程度の異なる下腹部痛が起こります。ほとんど痛みがなかったり、突然強い痛みが起こったりすることがあります。

検査と診断

 尿の妊娠反応が陽性にもかかわらず、超音波検査では子宮内に妊娠の部位が見つからない場合に、子宮外妊娠が疑われます。
 正常妊娠のごく初期や、ごく初期の子宮内の流産も同じようにみえるので、慎重な判断が必要です。
 子宮内を掻爬(そうは)して、妊娠組織が顕微鏡的に見つかるかどうかを調べることもあります。症状が非常に軽いことも多く、症状が軽いほど診断に時間を要します。腹腔鏡で確認する場合もあります。

治療の方法

 腹腔鏡または開腹手術により、妊娠部位を見つけます。卵管ごと切除する方法と、妊娠組織を除去して止血し、そのまま卵管を残す方法があります。卵管を取れば、そちら側の卵管では妊娠できなくなります。残した卵管でも、再び子宮外妊娠が起こることがあります。

子宮外妊娠に気づいたらどうする

 急激な強い下腹部痛が起こったら、すぐに受診してください。ただし、妊娠のごく初期や排卵が遅れた場合、正常妊娠であっても子宮外妊娠が疑われることはしばしばあります。疑いが強い場合は、入院して経過をみます。