多胎妊娠<女性の病気と妊娠・出産>の症状の現れ方

 一般的な症状としては、つわりが強く、子宮の増大が速いことがあります。早産、妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)、貧血、子宮内発育遅延を併発しやすくなります。妊娠末期には子宮の著しい増大のため、下肢や外陰部に浮腫(ふしゅ)が起こりやすくなります。

多胎妊娠<女性の病気と妊娠・出産>の診断と治療の方法

 多胎妊娠の一般的な治療として重要なのは、早産と妊娠高血圧症候群の予防です。早産の発生は単胎妊娠の約9倍であり、妊娠中期からの入院安静、予防的な頸管縫縮術(けいかんほうしゅくじゅつ)(子宮頸部を輪状に縫縮する)などさまざまな早産予防のための試みがなされていますが、すべてのケースに対して行うべきであるかについてはむしろ否定的です。早産・妊娠高血圧症候群の徴候をとらえるために妊娠早期より頻回にチェックし、必要に応じ各種処置が行われるのが一般的です。
 一絨毛膜性双胎は早期より双胎間輸血症候群の発生に注意し、その徴候がある場合には入院安静とします。発生した時には胎児の生存が期待できる場合には早期娩出、そうでない場合には反復羊水除去や吻合血管焼灼(しょうしゃく)術などが行われることがあります。1児が死亡した場合には他児の状態も急変することがあるため、早期娩出が図られることがありますが、その取り扱いに関しては一定の見解は得られていません。
 経腟分娩の際には1児の娩出後に臍帯(さいたい)脱出や常位胎盤早期剥離(たいばんそうきはくり)などを起こす可能性があるので、1児娩出直後から厳重なモニタリングが必要です。