双極性障害(躁うつ病)<こころの病気>の症状の現れ方

 双極性障害の症状は、躁病相とうつ病相で対照的です。それぞれの病相の代表的な症状を表9に示したので参照してください。
 これをみると、ほとんどの症状は躁病相とうつ病相で正反対であることがわかります。時に躁病相とうつ病相の症状が混じり合って同時に現れることがあり、これを混合状態と呼びます。
 双極性障害は未治療の場合、躁病相、うつ病相合わせて生涯に10回以上の病相を繰り返しますが、繰り返すにつれて病相の持続期間は長くなる一方、病相と病相の間隔は短くなります。なかには1年に4回以上病相を繰り返すケースもあり、これをラピッドサイクラーと呼びます。

双極性障害(躁うつ病)<こころの病気>の診断と治療の方法

 双極性障害は、患者さんの結婚、職業、生活にしばしば深刻な影響を招く原因となります。離婚率も高く、健康な対照者の2〜3倍とされています。また、自殺率も高くなっています。
 双極性障害の治療は単極性うつ病と同様、薬物療法、心理療法、社会的サポートの3本柱で行われますが、薬物療法は単極性うつ病と基本的に異なります。
 双極性障害では、気分安定薬(日本では炭酸リチウム、バルプロ酸、カルバマゼピンの3種類が使用できる)を中心に用いるのが原則で、激しい躁状態には鎮静効果のある抗精神病薬を、また程度の重いうつ状態には抗うつ薬を用いますが、これらはあくまでも付加的なものです。
 また、双極性障害の6割は気分安定薬の長期使用により、新たな病相を予防することが可能なので、予防に重点を置いた治療計画が必要です。