性同一性障害<こころの病気>の症状の現れ方

 自分の身体的な性に対する持続的な不快感、あるいは嫌悪感、またその役割についての不適切感があります。それと同時に自分とは反対の性に対して、身体的にも同じようになりたい、社会的にも反対の性で受け入れられたいなどの強い気持ちをもちます。
 たとえば、体が女性で心理的に男性であれば、スカートをはくのがいやでズボンばかりはくとか、思春期になって胸がふくらんでくると、さらしを巻いて隠すというようなことが起こります。また、反対であれば(体が男性、心は女性)、ペニスや睾丸(こうがん)がいやでたまらない、ヒゲが生えているのが自分らしくないなどと感じ、できるだけスーツを着たりネクタイをするのを避けるようになったりします。

性同一性障害<こころの病気>の診断と治療の方法

 日本での治療は、日本精神神経学会のガイドライン(第3版)に沿って行われます。治療は領域を異にする専門家の医療チームによって行われます。
 その内容は、精神科領域の治療(精神的サポート)と身体的治療(ホルモン療法と性別適合手術)の2つに大別されます。精神科領域の治療が先行し、身体的治療への移行が適当かどうかが判定されます。身体的治療の内容や順序については、当事者とチームが十分検討して決定することになります。
 なお、これらの治療は、あくまで苦痛を和らげ、自分らしく生きるための手助けにすぎず、根本治療ではないことに注意が必要です。