脾臓損傷<外傷>の症状の現れ方

 脾臓の損傷自体による特徴的な症状はほとんどみられません。左上腹部から左側胸部にかけての打撲痕(だぼくこん)、左横隔膜(おうかくまく)下にたまる血液の刺激による左肩痛、脾臓の内側に位置する胃粘膜の損傷による吐血などの間接的な症状・所見に加えて、出血性ショックによる血圧低下がみられるならば脾臓損傷が疑われます。

脾臓損傷<外傷>の診断と治療の方法

 輸液により血圧が安定すればCT検査を行い、造影剤が脾臓の外に漏れていないかどうかを観察します。造影剤が漏れていなければ保存的(安静と輸液・輸血)に経過を観察することができます。造影剤の漏れがみられる時は、患者さんを血管撮影室に移して、脾臓動脈塞栓術(コイルなどを用いて出血している動脈を詰めて止血する方法)を行います。
 大量輸液の投与によっても血圧が安定しない時には緊急手術を行うことになります。
 脾臓は遅発性破裂を起こしやすいので、非手術的治療を行ったときは、厳重に経過を観察しなければなりません。