肩鎖関節脱臼<外傷>の症状の現れ方

 最初の症状は、肩鎖関節部(肩上面で外側)の安静時の痛み、押した時の痛みと腕を動かす時の激しい痛みです。少し時間がたつと、はれによりこれらの症状が強くなります。
 大きくずれた場合は、鎖骨が上方に突出しますが、時間がたつと周囲のはれのために、突出は明確には認められなくなります。

肩鎖関節脱臼<外傷>の診断と治療の方法

 捻挫は、3〜4日間ほど三角巾で手を吊り安静を保ったのちに、徐々に温熱を加えながら関節の動きをもどします。2〜3週間で日常生活動作に支障がなくなります。
 亜脱臼では1〜2週間ほど三角巾で手を吊り、その後徐々に関節の動きをもどしながら関節周囲の筋力の回復訓練を行います。2カ月間は重い物を下げたり、体を接触させるスポーツは禁止です。
 単純な脱臼(図53のIII型)では、中年以降の事務・管理職には亜脱臼に準じた保存療法が、活動的な若者・重労働者や手を挙げて仕事をする人には手術が行われます。
 手術は、損なわれた3本の靭帯を修復し、ずれた関節を正しい位置にもどすことが目的です。手術方法には多くの種類があり、医療機関ごとに得意とする方法で行われています。特殊な型の脱臼(図53のIV・V・VI型)は全例で手術が必要ですが、方法は単純な脱臼に対するものと同じです。手術後約3カ月間は靭帯が十分な強さまで修復されないので、重量物の持ち運びや体が接触するスポーツはできません。
 治療成績について、結果を正確に比較検討した報告はありませんが、どの治療方法でも90%以上の患者さんが結果に満足しています。