上腕二頭筋腱断裂<外傷>の症状の現れ方

 長頭腱の断裂では、肩から二の腕の前面に痛みを感じます。肘を曲げて重い物を持ったり、手のひらを力いっぱい上に向けたりすると痛みが増します。数日たつと痛みは薄れますが、力こぶの前面の皮膚に出血による青あざが出ます。
 下端の腱断裂では、バキッと音がして肘の前面に強い痛みが現れ、肘の動きと手のひらを上に向ける動きは痛みのために不可能になります。次第に肘前面にはれと出血による青あざが現れます。

上腕二頭筋腱断裂<外傷>の診断と治療の方法

 長頭腱の完全断裂は、それ自体ではとくに日常生活に支障がないので、高齢者の場合は、痛みがとれるまで比較的安静を守るだけで構いません。しかし、上腕二頭筋に命令を伝えている神経(筋皮神経と呼ぶ)が引っ張られて肘の外側から前腕の親指側に痛みを起こした場合には、手術が必要です。
 長頭腱が断裂しても肘を曲げる力は保たれますが、手のひらを上に向ける力が弱くなるので、若い人や中年の肉体労働者の人では断裂した腱を上腕骨の上端に固定する手術がすすめられます。
 部分断裂で痛みが強く続く場合には、断裂の部分を削って滑らかにしたり、完全断裂と同様の手術をします。
 下端の腱が断裂した場合には、全例で手術が行われます。通常骨に腱が付く所で切れますので、骨に孔(あな)をあけてしっかり縛りつけます。