心筋症とはどんな病気か

 心筋症とは、心筋細胞そのものが大きくなったり変質したりして、心臓の壁が厚くなったり、逆に薄く伸びてしまい、心臓の機能に異常を来してしまう病気のことです。その多くは原因不明です。

どんな種類があるか

 心筋症はその形態や機能異常の特徴から、肥大型(ひだいがた)心筋症拡張型(かくちょうがた)心筋症、拘束型(こうそくがた)心筋症、不整脈原性右室(ふせいみゃくげんせいうしつ)心筋症などに分類されます。肥大型心筋症拡張型心筋症については、あとの項で詳しく説明します。
 拘束型心筋症は心筋の内側の心内膜が厚くなり、心筋が拘束されたようになって広がりにくくなる病気です。
 不整脈原性右室心筋症は右室全体のびまん性拡張と収縮低下を来す心筋症です。心室性頻拍症(しんしつせいひんぱくしょう)や右心不全で急死することが多く、とくに西欧では若年者や運動選手の突然死に多く認められることで注目されています。しばしば家族内発症がみられ、優性遺伝形式をとる場合が多い傾向にあります。
 これら以外にも、拡張相肥大型(かくちょうそうひだいがた)心筋症(肥大型心筋症のうち、徐々に左心室の内部が拡張し、不全心となる)や軽度拡張型心筋症(心室の拡張は軽度であるが収縮不全を示す)、可逆性(元にもどる)の心機能障害が特徴的なたこつぼ心筋症など、変わった経過をとる心筋症があります。このように、心不全の基礎疾患のなかでも心筋症はその多様性が特徴的です。

検査と診断

 心筋症は症状が出にくく、症状が出た時は病状がすでに進んでいる場合が多いので、病気を早く発見するためには検診が重要です。
 肥大型心筋症の場合には、聴診や心電図検査で病気の有無がわかります。心臓超音波検査を受ければ病気の状態もよくわかります。拡張型心筋症の場合は、心臓超音波検査や心臓カテーテル検査が必要になります。

治療の方法

 心筋症は原因不明のケースがほとんどなので、病状が進まないようにするための食事指導、症状を抑えるための薬物療法が主に行われます。どのタイプの心筋症であるかは関係なく、患者さんは、激しい運動や仕事を避け、精神的ストレスがかからないように注意します。