赤ちゃんの免疫

 赤ちゃんは、生後6カ月までは母親からもらった免疫がありますが、それ以後は自分で免疫をつくらなければなりません。子どもは年に何回もかぜをひきますが、多くの種類のかぜに感染してその都度免疫をつくるのです。
 しかし、大人より抵抗力が弱いので重症化することがあります。免疫がきちんとできるまでは、家族がかぜにかかったら赤ちゃんとの接触を避けること、人込みへは連れ出さないことなどの注意が必要です。

注意すべき症状は

 子どものかぜでは、発熱とともに下痢や嘔吐(急性胃腸炎)がよくみられ、ロタウイルスによる冬季下痢症がその代表です。秋には腸管アデノウイルスによる胃腸炎もみられますが、発熱は軽度です。いずれも3割程度が上気道炎(じょうきどうえん)の症状を伴いますが、下痢症状が続く時は早めに小児科を受診してください。乳児ほど予備能力が低く、簡単に脱水症状や体内の電解質(ナトリウムやカリウムなど)バランスの異常を来すからです。
 赤ちゃんのかぜで注意を要するのは、不機嫌な時、不安そうで泣きやまない時、食欲がかなり落ちた時などですが、とくに体温の上がり下がりが激しい時や呼吸が浅くて速く苦しそうな時、咳(せき)の際にゼーゼーする時、小鼻がひくひくするような息をする時などは肺炎の可能性があるので、すぐ受診してください。一方、くしゃみや鼻水が出て軽い咳をしても、機嫌がよく食欲があり、睡眠もとれる時はそのまま様子をみても大丈夫です。

扁桃炎と腎炎

 細菌による子どものかぜで気をつけなければならないのは、A群溶連菌(ようれんきん)による扁桃炎(へんとうえん)です。扁桃炎をきちんと治さないと引き続いて急性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)という腎臓の病気が起こることがあります。これは、3〜10歳くらいの子どもに、主に秋に全身、とくに顔面やまぶたのむくみ、尿量の減少、血尿、蛋白尿がみられるものです。
 扁桃炎になったらすぐ病院を受診して、ペニシリン系抗生剤の投与を受けてください。腎炎が起こってからではペニシリンも効かなくなります。

マイコプラズマの流行

 細菌の仲間のマイコプラズマという微生物は、年長の子どもから青壮年層に気管支炎肺炎を引き起こします。以前は4年ごとのオリンピックの年に流行しましたが、最近は毎年秋を中心に流行しています。高齢者の肺炎などと違って咳や発熱が強いのですが、白血球やCRPがあまり変化せず、よく使われる抗生剤のペニシリン系やセフェム系の薬は効きません。むしろテトラサイクリン系の薬やマクロライド系が効きます。
 似たものにクラミジアによる気管支炎肺炎がありますが、こちらは高齢者にもみられるなど、少しずつ特徴が違っているので、区別のための検査が必要だといわれたら受けてください。