肺化膿症(肺膿瘍)<呼吸器の病気>の症状の現れ方

 肺炎同様、発熱、咳(せき)、膿性の痰がみられ、それに加えて胸痛が起こることもあり、この場合は胸膜への炎症の広がりを示唆しています。身体所見では、呼吸数や脈拍の増加がみられます。重症例では呼吸困難、チアノーゼ、意識障害がみられ、緊急に治療を開始する必要があります。
 誤嚥による肺化膿症では、腐敗臭のある痰を伴います。ただし、症状の発現がゆるやかな場合があり、倦怠感(けんたいかん)や体重の減少だけの場合もあるので、高齢者などでは注意が必要です。
 黄色ブドウ球菌やグラム陰性桿菌(かんきん)による肺化膿症では、多くは症状が急激に現れます。

肺化膿症(肺膿瘍)<呼吸器の病気>の診断と治療の方法

 入院治療が原則です。誤嚥性肺炎なのか、血行性感染なのかを推定します。
 誤嚥性肺炎の場合は、嫌気性菌の関与を考慮して、ペニシリン系とβ(ベータ)‐ラクタマーゼ阻害薬との配合薬、クリンダマイシン、カルバペネム系抗菌薬投与がすすめられます。血行性感染の場合は、原発の病巣を推定し、血液培養などの結果によって抗菌薬を選択します。一般の肺炎より長い治療期間を要します。膿瘍が大きければ、カテーテルによる排膿や外科手術も考慮します。