びまん性間質性肺炎、特発性間質性肺炎<呼吸器の病気>の症状の現れ方

 特発性肺線維症では、慢性的に肺の線維化が進行します。中高年以降に労作時(ろうさじ)呼吸困難・乾いた咳(せき)で発症し、ゆっくり進行します。症状が現れたあと、平均4〜5年で呼吸不全が現れたり、死亡に至る頻度が高くなります。
 かぜ、肺炎などの感染症を契機に、急性に発熱、呼吸困難の悪化(急性増悪(ぞうあく))を来し、数日から1カ月程度の短期間に悪化することもあります。
 また肺がんを合併することも知られていて、発生率は10〜30%に達します。本症に合併する肺がんは男性の喫煙者に多く、扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん、小細胞がんが高率で、発生部位は下葉(かよう)に多く、さらに重複がん(原発性のがんが複数存在する)の発生が多い傾向にあります。

びまん性間質性肺炎、特発性間質性肺炎<呼吸器の病気>の診断と治療の方法

 特発性間質性肺炎は原因不明であり、さらに現在のところ、特効薬はありません。病気の進行をできるだけ遅くするようにしたり、症状をできるだけ少なくする治療が中心になります。呼吸状態が悪くなく、安定していれば原則的には無治療で様子をみることが多いのが現状です。
 治療する場合は、プレドニゾロンなどのステロイド薬などが中心になります。また、アザチオプリン(イムラン)、シクロホスファミド(エンドキサン)などの免疫抑制薬なども追加投与されることがあります。さらに、肺の線維化を抑える効果が期待できる抗線維化剤のピルフェニドン(ピレスパ)が発売されました。この薬剤は、肺の線維化を抑制するのが目的のため、病気そのものは治せませんが、肺機能の悪化を遅らせることができる場合があります。
 これらの薬剤にはさまざまな副作用があるので、注意して使い、最低限の薬剤量にできるだけゆっくり減量します。また、最初から少量を投与することもあります。
 急性呼吸不全、急性増悪を示す場合には、メチルプレドニゾロンが投与されることもあります。また、感染症の合併がある場合には抗菌薬の投与も行われます。
 進行すると低酸素血症が必ず起こるので、酸素(在宅酸素療法を含む)が投与されます。安静時には低酸素でなくても、歩行時に低酸素が生じることはめずらしくありません。その場合は酸素の投与を行うと、労作時(歩いたり、階段を上ったりした時)の呼吸困難などの軽減につながることがあります。合併することのある心不全の治療が行われることもあります。
 そのほかにもいくつかの方法が検討されていますが、現在のところ特効薬はありません。たとえば、N‐アセシルシステインの吸入などが行われることがありますが、効果はまだ明らかにされていません。肺移植が行われることもあります。