頸椎症<脳・神経・筋の病気>の症状の現れ方

 症状が急激に現れることはなく、頸部の症状から始まり、徐々に上肢や下肢の症状が出てきます。
 頸部の症状としては、肩や首の筋肉が緊張し(肩こりなど)、圧痛がみられます。また、頸部の前屈や後屈時に後頸部から肩、上肢に放散する痛みが現れます。
 上肢の症状としては、上肢の痛みとともに脱力感、疲労感、手指の感覚異常、冷感、こわばりを感じることがあります。また手先の仕事、書字、物を摘むなどの動作ができにくくなり、時間がかかるようになります。感覚異常は圧迫部位の高さに一致しており、たとえば第5頸椎椎間板による圧迫時は拇指が、第6頸椎椎間板の時は中指が、第7頸椎椎間板の時は小指にそれぞれ感覚異常を来します。症状が進行すると、手の筋肉が萎縮したり、皮膚温の低下、発汗異常、手指の変形などがみられます。
 脊髄に圧迫が起こると下肢の症状が現れ、歩行障害、便秘、排尿障害などの症状が現れます。
 また椎骨の変形により頭蓋内に行く動脈が圧迫されると、首を曲げた時などに血行障害が起こり、めまいを引き起こすこともあります。

頸椎症<脳・神経・筋の病気>の診断と治療の方法

 神経根の圧迫症状に対しては、頸部周囲の筋肉の緊張を和らげる治療を行います。就寝時の姿勢も大切で、枕の高さを調節して軽度の前屈位をとるようにします。薬物療法としては、非ステロイド性消炎薬や筋弛緩薬(きんしかんやく)が有効です。痛みが強い時は頸椎固定用のカラーを首に装着します。そのほかの理学療法としては温熱、頸椎牽引(けんいん)、低周波、レーザー治療などがあります。
 牽引やカラーを用いた装具療法を早期に行えば、症状の進行をかなり食い止めることができます。日常生活に支障を来す場合には、入院して強力な牽引を行うか、手術による治療が行われます。