ビタミン欠乏による神経障害<脳・神経・筋の病気>の症状の現れ方

 神経症状を来すビタミン欠乏症には、以下のようなものがあります。
(1)B1の欠乏では、手足の先にしびれや脱力を来す末梢神経障害、脳の障害ではウェルニッケ脳症がみられます。ウェルニッケ脳症はアルコール多飲の人で起こることが多いのですが、無欲状態になり、眼の動きも悪くなって、両下肢のバランスを欠くふらつき歩行がみられます。
(2)B6の欠乏では、けいれんや認知障害がみられます。
(3)B12の欠乏では、貧血のほかに末梢神経障害や脊髄(せきずい)障害、認知障害がみられます。
(4)ニコチン酸の欠乏では、意識障害、認知障害、固縮などがみられます。
 ビタミンの種類によって欠乏の時の症状が異なりますので、表9にまとめておきます。

ビタミン欠乏による神経障害<脳・神経・筋の病気>の診断と治療の方法

 成人が1日に必要とするビタミンの量を表10に示します。ビタミン欠乏症は、補充療法によって比較的容易に治療することができます。
 なお胃切除をしている患者さんでは、経口的にビタミンを補充しても胃からの吸収が悪いことがあるので、注射でビタミンB1やB12を与えるほうがよい場合があります。