脊椎骨折<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 強い外力で起きる脊椎(脱臼)骨折の場合には、骨折部の痛みや不安定感のため動くことができません。また、骨折や脱臼により脊髄や足に行く神経が圧迫されると、頸椎なら四肢や体全体、胸椎なら下半身、腰椎なら下肢の感覚や筋力が低下します。
 高齢者の圧迫骨折の症状は、骨折部である背中の痛みで体動時、とくに起きあがる時に強くなります。背中の痛みは両脇に放散することもあります。骨折により脊髄や足に行く神経が圧迫されることは比較的まれです。

脊椎骨折<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 大きな外力による脊椎(脱臼)骨折の場合は、骨折部が安定していればギプスやコルセットで治療します。骨折部位が不安定な場合には手術を行い、金属で固定して早期から動けるようにします。上肢や下肢に麻痺が残った場合には、装具やリハビリテーションが必要となります。
 高齢者に起こる圧迫骨折の場合、治療は短期間のベッド上の安静で骨癒合(ゆごう)を待ちますが、コルセッ卜やギプスを巻いて、体動時の痛みを和らげます。受傷直後の痛みは強いですが時間とともに軽快し、3〜4週間程度で痛いながらも受傷前の生活に復帰できます。ただし、受傷直後などに痛みが強い場合には短期間の入院が必要となります。
 椎体の骨折の程度が強く、骨片が椎体の後方に存在する脊髄や神経を圧迫して下肢の感覚がなくなったり、力が入らない場合には、手術で圧迫された神経を緩める操作が必要となります。骨粗鬆症の程度が強く、数カ月たっても骨癒合が起こらず痛みが改善しない場合には、人工骨や骨セメントを骨折部へ注入する治療が行われます。