野球肘<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 自覚症状はどの部位の障害も疼痛で始まります。はじめは投球時にのみ局所に疼痛があり、安静時には無痛か倦怠感(けんたいかん)がある程度です。筋肉、腱、靭帯、靭帯付着部の障害では鋭い疼痛、関節内の障害では鈍痛を訴えます。病態が進むと肘関節の運動制限が現れてきます。初期でも関節炎の併発により可動域が制限されることがありますが、骨、軟骨性障害によって現れる伸展制限は慢性化の指標で、注意を要します。

野球肘<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 障害部位とその進行程度、さらには年齢や個人の事情によって治療方針は異なりますが、原則は早期発見・早期治療です。内側の障害は、早期であればほとんどが投球中止などの保存療法で治ります。しかし、この段階で放置すると外側の障害が進行することになるので注意を要します。
 外側の障害についても、程度が軽ければ損傷が修復するまで投球を中止することによりよくなりますが、骨軟骨病変の分離が進んだり、遊離体ができてしまった場合などには手術が必要になります。
 手術方法としては分離や欠損を起こしている部位へのドリリング(穴をあける)や骨釘(こつてい)移植、骨軟骨移植、遊離体摘出などがあります。後方の障害については、肘頭の骨端線の離開が大きい場合に接合術の手術を行うことがあります。