好酸球性肉芽腫とはどんな病気か

 血液を作る骨髄の細胞のうち、組織球と呼ばれる大型の細胞が増殖した病気です。顕微鏡で見ると、この組織球のまわりにはエオジンという染色液によく染まる赤い細胞質と2つの揃った核が特徴の好酸球が増えるので、この病名がついています。
 ほとんどが20歳以下、とくに10歳以下の子どもに発生します。通常はひとつの骨病変で、その部の痛みを訴え、X線写真では時に悪性骨腫瘍や骨髄炎(こつずいえん)に似ることがありますが、予後は良好で自然消退が期待できますので、診断が重要になります。
 しかし、同一の細胞からなっていても、骨病変が多発し、リンパ節がはれたり、皮膚の病変、さらに肝臓や脾(ひ)臓のはれ、そして血小板の減少などの全身症状を起こすものがあります。レッテラール・ジーベ病、ハンド・シェーラー・クリスチャン病と呼ばれています。こういった場合には生命を脅かす危険もあるので、全身疾患として薬剤治療を行う必要があり、通常は小児科で診療されています。
 この2つの疾患と好酸球性肉芽腫で増殖する細胞は同じと考えられており、3つの病気はまとめてランゲルハンス細胞組織球症(さいぼうそしききゅうしょう)と呼ばれます。同じ原因で病気が起こるのにもかかわらず、なぜ好酸球性肉芽腫が単発で、しかも自然消退するような軽い病態で終わるのかは、現在のところ明らかとなっていません。

症状の現れ方

 痛みを訴えて気がつくことがほとんどです。いわゆる成長痛のように、毎日いろいろなところを痛がるのではなく、痛みの場所は一定しています。

検査と診断



 X線写真では、はっきりとした骨破壊が特徴です。骨の周囲にはさらに骨がみられ、これを骨膜反応と呼びます(図46)。骨膜反応自体は反応性のもので、好酸球性肉芽腫自体ではありませんが、骨膜反応はあとで出てくる悪性の骨肉腫ユーイング肉腫、あるいは骨髄炎(こつずいえん)でもみられるため、診断が重要になります。
 X線写真像が骨の悪性腫瘍や骨髄炎に似ているので、組織の一部をとって病理組織診断をつけることが大切です。

治療の方法

 組織診断がつけば、骨折予防の処置を行ってX線検査による経過観察を行います。痛みがよくならず、X線でも軽快しないで骨折の危険性が高い時には、手術によって掻爬(そうは)することもあります。

好酸球性肉芽腫に気づいたらどうする

 1カ所の骨の病変の場合には整形外科で治療が行われますが、ほかの骨や内臓や皮膚にも異常があったり検査で見つかったりすれば、小児科を受診することが必要です。