関節リウマチ<運動器系の病気(外傷を含む)>の症状の現れ方

 関節リウマチの主な症状は、朝のこわばりと関節の痛み・はれ(関節炎)です。発熱、全身倦怠感、体重減少、食欲不振といった全身症状を伴うこともあります。
 朝のこわばりは、朝起きた時、何となく手の指が硬くて曲げにくい、手の指がはれぼったい感じがするという症状で、同じような症状が足の指や四肢全体にみられることもあります。この症状は、更年期の人や他の病気でも軽度ならみられることもありますが、関節リウマチでは、通常30分以上から数時間と炎症の度合いに応じて長時間続くことが特徴です。
 関節炎は、最初は手首や指の関節に起こる傾向があります。指の付け根とその次にある関節によく起こり、一番先端の関節にはあまりみられません。逆に、一番先端の関節だけに痛みやはれがある場合は、ほとんどが変形性関節症(ヘバーデン結節(けっせつ))です。
 進行すれば大きな関節に及び、背骨やあごを含むほぼ全身の関節に現れることもあります。また、両側の関節に対称的に出てくるのも特徴です。
 関節炎が長期間続くと、軟骨・骨が少しずつ壊れていき、関節に変形や拘縮(こうしゅく)(関節の動きが悪くなる)がみられてきます。こうなると日常生活が制限されることとなり、重症の場合は寝たきりになることもあります。
 また、関節以外の合併症が現れることもあります。たとえば、肘、後頭部に出現する皮下結節(ひかけっせつ)(リウマチ結節)、涙や唾液が少なくなるシェーグレン症候群、肺線維症(はいせんいしょう)や肋膜炎(ろくまくえん)などの肺疾患、アミロイドーシス、末梢神経炎、眼の上強膜炎(じょうきょうまくえん)、貧血、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などです。定期的に診察を受け、これらの疾患に対しても早期に診断して対処することが重要です。

関節リウマチ<運動器系の病気(外傷を含む)>の診断と治療の方法

 治療の原則は、(1)薬物療法、(2)リハビリテーション、(3)手術療法、(4)ケアの四本柱を、患者さんの病気の重症度や日常生活での不自由度などを総合的に判断して行うことです。
 薬物療法では、消炎鎮痛薬、ステロイド薬、抗リウマチ薬を患者さんの病気の状態に応じて使っていきますが、なかでも抗リウマチ薬はその中心となるものです。治療は発症早期(3カ月以内)に開始することが推奨されています。ただ、人により効果も違い、またいろいろな副作用もあるため、その人にあった薬を選ぶ必要があります。服用している薬の効果やその副作用について十分に説明を受け、自分でも注意することが大事です。
 最近、新しい抗リウマチ薬であるサイトカイン阻害薬が使用できるようになり、関節リウマチの治療が格段に向上しました。サイトカイン阻害薬はサイトカインのはたらきを抑える薬で、皮下注射や点滴注射のみですが、現在日本では4種類の薬が使えます。
 この薬の効果は非常に強力で、患者さんの70〜80%に効果があるといわれています。また、早期から効果的に使えば、ほとんどリウマチが治った状態(痛み・はれがない、血液検査正常、X線検査で進行なし)を維持することも可能です。ただ、この薬が免疫機能を抑えることになるため、感染症やその他の副作用に対する注意が必要であることや、値段が高いことなどの問題点もあります。
 関節の機能(関節の動く範囲と筋力)を保つためにリハビリテーションも必要で、そのための「リウマチ体操」というプログラムもあります。また、変形の予防や関節保護のためには、装具が必要です。頸椎(けいつい)のソフトカラーや足底板、そのほかさまざまな自助具があります。
 手術は、薬物療法とリハビリテーションによる治療にもかかわらず関節の障害が残り、手術により関節の機能や日常生活の改善が期待できる場合に行われます。具体的には、人工関節置換術、滑膜切除術、手指の腱断裂の手術、足趾(そくし)の手術、頸椎の固定術などが行われています。特に人工股関節や人工膝関節は多くの場合、痛みのため歩行できなかった人でもほとんど普通に歩行できるようになります。ただ、リウマチの患者さんはたくさんの関節に障害があり、また内臓の病気を合併している場合もあるため、手術する時には慎重に決定するべきです。