ぎつうふう偽痛風の症状や原因・診断と治療方法

偽痛風とはどんな病気か

 痛風は尿酸塩の結晶が関節に炎症を起こして発症しますが、偽痛風はピロリン酸カルシウムの結晶によって起こる関節炎です。この結晶が軟骨に沈着するために、軟骨石灰化症(なんこつせっかいかしょう)とも呼ばれています。
 とくに膝関節に多く発症し、時に多関節に及ぶこともあります。60歳以降に多く認められ、男女差はありません。

原因は何か

 ピロリン酸カルシウムの結晶が関節の軟骨組織に沈着し、その結晶が関節内に遊離すると、それに反応して炎症が起こるとされています。ほとんどが原因は不明ですが、加齢によって軟骨が傷んだ部分に結晶が沈着しやすいことも関係があるといわれています。
 また、若年者で多発性に発症する遺伝性のものや、副甲状腺機能亢進症(ふくこうじょうせんきのうこうしんしょう)に続発するものもあります。ただし、この結晶が沈着していても発症するのは4分の1程度といわれています。

症状の現れ方

 関節のはれ、痛み、発赤、熱感が出現します。半数以上が膝に出ますが、その他、手や足関節にも出現します。また、発熱、体重減少などの全身症状を伴うこともあります。
 偽痛風には、以下に示すようにいくつかの病型があります。 A型:偽痛風発作型
 急性、亜急性の関節炎を繰り返します。好発部位は70%以上が膝関節ですが、時に手、肘、足関節にも出ます。 B型:偽性関節リウマチ型
 比較的慢性に経過し、多関節に及ぶ炎症所見の強い型です。朝のこわばりがみられ、赤沈値が亢進し、CRPが陽性のことがあり、関節リウマチと誤ることがあります。 C型:偽性変形性関節炎型
 徐々に進行する慢性関節炎で、急性発作を伴うタイプで、やはり圧倒的に膝関節に多くみられます。 D型:偽性変形性関節炎型
 C型に急性増悪を伴わないタイプです。 E型:無症状
 偽痛風の50%を占め、X線上で石灰化を認めますが、症状がないタイプです。 F型:偽性神経障害性関節症型
 高度の関節破壊がみられるタイプです。

検査と診断

 発作時の血液検査では、白血球数の増加、赤血球沈降速度の亢進、C反応性蛋白(CRP)の陽性など、炎症性の変化がみられます。X線写真で関節軟骨や半月板に線状、点状の石灰化像が認められますが、骨の破壊像はみられません。
 関節の液を検査して、ピロリン酸カルシウムの結晶を証明すれば、診断に非常に有用です。

治療の方法

 結晶を薬で取り除く方法がないため、局所の安静と痛みを取ることが基本です。
 急性期には非ステロイド性抗炎症薬の経口投与で痛みを和らげます。症状に応じて、副腎皮質ステロイド薬やヒアルロン酸を関節内に注入します。発熱などの全身症状が現れた場合は、副腎皮質ステロイド薬の内服を行うこともあります。
 また、慢性化した場合でも同様に、非ステロイド性抗炎症薬の内服や関節内への注射が行われます。変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)を合併していることが多いため、生活習慣改善やリハビリテーションなども行います。症状が強い場合は、関節鏡で関節内を洗浄したり、人工膝関節置換術などを行うこともあります。

偽痛風に気づいたらどうする

 この病気自体は、変形性関節症と同様にとくに重篤なものではありませんが、他の重要な病気と似ている部分もあるので、このような症状が出現すれば整形外科へ受診してください。

関連項目

 痛風化膿性関節炎関節リウマチ

今月のおすすめ【PR】