寝違えとはどんな病気か

 朝、眼がさめた時に頸部(けいぶ)(首)の疼痛(とうつう)、とくに運動時の痛みを感じることがあります。このような状態をいわゆる「寝違え」と呼びます。
 ただし、寝違えという医学用語はなく、頸部周囲の靭帯(じんたい)や筋肉の急性炎症による痛みの総称としてとらえてよいかと思います。急性疼痛性頸部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)と呼ばれることもあります。

原因は何か

 不自然な姿勢で眠り続けた時に起こります。通常は頸部に痛みが生じたり、違和感を覚えた場合には、眼がさめたり、無意識のうちに首の姿勢を変えますが、疲労や睡眠不足あるいは泥酔状態で眠ってしまうと、これらの反応がなくなり、不自然な姿勢で寝続けてしまうことがあります。
 睡眠時の姿勢が問題で、首の関節や筋肉にかかっていた負担が原因の場合に生じると考えられています。
 長時間の不自然な姿勢、睡眠中の体の冷え、疲労・過労、頸部や肩甲骨を動かした時に起こる頸部の捻挫(ねんざ)、頸椎の老化による場合、炎症性の疼痛(扁桃(へんとう)などの鼻やのどの病気)による場合があります。

症状の現れ方

 起床時にある一定の姿勢をとった際に、頸椎の周辺に痛みが生じます。頸椎の運動制限を伴う場合が多く、頭痛や背中の痛み、圧痛部やしこりを伴う場合もあります。頸部の緊張が続くと、肩や上肢にいく神経のとおり道が頸部の筋肉で圧迫され、手のしびれや肩こりを伴う場合もあります。

検査と診断

 とくに特殊な診断方法があるわけではありません。

治療の方法

 一般的に痛みは短期間で消えていきます。原因が、頸椎の関節や筋肉・靭帯である場合、頸部の緊張を解くことが大切となります。
 消炎鎮痛薬や筋弛緩薬(きんしかんやく)の内服、パップ剤の貼付(ちょうふ)、電気刺激やレーザー照射による頸部痛の鎮痛処置を行いながら、頸椎の可動域を少しずつ増やしていくことが大切です。症状が強い場合は局所注射、神経ブロックなどを行います。

寝違えに気づいたらどうする

 通常は1〜2週間以内に局所の炎症がおさまり、症状が軽快します。それでも症状が治まらない場合は、近くの整形外科の診察を受けましょう。