ベーチェット病<眼の病気>の症状の現れ方

 ぶどう膜炎の型として、前部(ぜんぶ)ぶどう膜炎(虹彩毛様体炎(こうさいもうようたいえん))のタイプと後部(こうぶ)ぶどう膜炎(網脈絡膜炎(もうみゃくらくまくえん))のタイプ、両者が合併する汎ぶどう膜炎のタイプとがあります。90%以上のケースで両眼ともに症状が現れます。
 前部ぶどう膜炎としては、眼のなかにうみがたまる(前房蓄膿(ぜんぼうちくのう))特徴的な炎症の形を示します。その場合の症状としては、眼が赤くなったり、痛くなったり、かすんで見えたりします。後部ぶどう膜炎としては、眼底出血、白斑、血管炎を主体とした炎症の形を示します。
 こうした眼の症状が発作的に繰り返し現れて、次第に視力が低下してゆきます。重症の場合は黄斑部(おうはんぶ)に変性(組織の破壊)を起こし、視神経(ししんけい)に萎縮(いしゅく)を来して失明に至ってしまいます。
 多くの場合、これらの眼の症状よりも先に眼以外の症状が現れます。眼外症状として直径数mmの円形白色の浅い有痛性潰瘍(かいよう)(口腔内アフタ)が口腔内に1〜数十個でき、再発を繰り返します。また皮膚症状として、赤〜暗褐色のやや隆起した1〜数cmの皮疹が下腿、とくに膝(ひざ)から下に現れます。ひげそり負けしやすく、傷口も化膿しやすくなります。時に陰部に潰瘍がみられます。ほかには関節炎や中枢神経系の異常、腸の潰瘍性病変がみられることもあります。

ベーチェット病<眼の病気>の診断と治療の方法

 前部ぶどう膜炎については、消炎のためのステロイド薬と、虹彩の癒着(ゆちゃく)予防のための散瞳薬(さんどうやく)の点眼を行います。炎症が強ければ、眼のまわりにステロイド薬の注射を行います。後部ぶどう膜炎の発作を繰り返すものには、コルヒチンや免疫抑制薬を使います。ステロイド薬の全身投与は、減量・中止後に激しい炎症発作を引き起こすことが多いため、本症では原則として用いません。最近、TNFの抗体であるインフリキシマブ(レミケード)が新しい治療薬として使用可能となり、発作軽減効果が期待されています。