サイトメガロウイルス網膜炎<眼の病気>の症状の現れ方

 この病気の症状は、視力低下から飛蚊症(ひぶんしょう)(コラム)に至るまで、いろいろです。これは病変が眼底のどの部位を侵すかにより決まります。進行の度合いも、網膜血管を侵して急速に進行していくタイプから、徐々に進行するものまであり、どのようなタイプで発現するかにより症状も異なります。
 多くの場合、初期には片眼で発症しますが、時間とともに両眼に至ります。さらに発症1年以内に、網膜病変の萎縮(いしゅく)に伴い、網膜剥離(もうまくはくり)を生じ、そのために視力・視野障害が起こる場合もあります。

サイトメガロウイルス網膜炎<眼の病気>の診断と治療の方法

 治療は、抗ウイルス薬の点滴による全身投与です。使用薬剤としてはガンシクロビルが一般的です。治療の問題点として、長期にわたる点滴治療が必要なことから、全身的な副作用(骨髄抑制(こつずいよくせい))があります。
 それらを解決するために、米国ではこの薬を特殊な小型の容器に入れ、持続的に眼球内に放出する治療(徐放性(じょほうせい)インプラント:ヴィトラサート)が行われています。この特徴は、眼球局所への投与が可能であり、6カ月以上にわたる薬剤効果があることです。良好な結果が報告されており、全身の副作用も解決されています。
 しかしながら、この薬の作用はウイルスの増殖を抑制するものであり、病気そのものを治す効果はありません。そのため、薬剤を中止すると病気の再燃(再発)が生じます。本質的な治療は、全身の免疫不全の改善です。