外傷性視神経症<眼の病気>の症状の現れ方

 眉毛部の打撲傷(図66)に伴う同側の著しい視力低下や、視野障害(「上半分が見えない」などの水平半盲(すいへいはんもう)が多いとされる)が起こります。鼻出血を伴うこともあります。
 ただし、意識障害のため、または受傷直後でまぶたがはれて眼がふさがっているため、症状を自覚できない場合もあります。その意味で受傷後早期の眼科専門医による診察、検査が大変重要です。

外傷性視神経症<眼の病気>の診断と治療の方法

 画像診断で明らかな骨折が認められた場合は、脳外科による観血的(かんけつてき)治療(視神経管開放手術)が必要になります。術後は後述の薬物療法も併用します。また、積極的薬物治療に反応していったん回復した視機能が再度悪化する場合は、血腫の存在が疑われるため、視神経管減圧術を行うことがあります。
 画像診断で明らかな骨折が認められない場合は、視神経管内の視神経線維の浮腫を軽減させる目的で、全身状態に問題がなければ、高張浸透圧薬(こうちょうしんとうあつやく)(マンニトールなど)の点滴と、副腎皮質ステロイド薬(プレドニゾロンなど)の点滴を開始します。同時に、神経保護作用のあるビタミンB12製剤(メチコバールなど)や循環改善薬の内服を行います。
 ただし、受傷後より光覚消失が持続するような重症の場合は、いずれの治療法においても視力予後は不良です。
 明らかな骨折がない患者さんに対して非観血的(ひかんけつてき)治療(積極的薬物治療)を行うべきという考え方と、すべての患者さんに観血的治療(視神経管減圧手術)を行うべきという考え方があります。今なお結論が出ていませんが、積極的薬物治療を考えるべきという意見が多くなっています。