眼球突出とはどんな病気か

 眼が飛び出しているように見える状態をいいます。原因として多くの病気があり、そのひとつの症状です。
 近視が強い人は眼球の直径が大きくなるので、眼が飛び出したように見えることがありますが、これは眼球突出とはいいません。

原因は何か

 眼球は極めて重要な器官なので、周囲を7つの骨でしっかりと保護されています。この骨で取り囲まれたスペースを眼窩(がんか)といいますが、この眼窩のなかにいろいろなものができたりすると、周囲の硬い骨のほうには広がることができないので眼球を前方へ押しやり、眼球が突出した状態になります。
 眼球突出を起こす原因は多種多様です。両眼が突出する代表的な病気は甲状腺眼症(こうじょうせんがんしょう)で、バセドウ病ともいわれています。また、眼球を動かす外眼筋の炎症の時も、両眼性に眼球突出することがあります。先天性の骨の異常で両眼性の眼球突出があることもあります。
 片眼性の眼球突出としては、眼窩蜂巣炎(がんかほうそうえん)や眼窩腫瘍(がんかしゅよう)が代表的なものです。外傷によっても眼球突出になります。

症状の現れ方

 バセドウ病眼窩腫瘍の場合は徐々に突出しますが、本人が急に気づくこともあります。眼窩蜂巣炎や外傷の場合は、急性に眼球が突出します。
 眼球突出の方向も、病変の部位と関係があります。バセドウ病の場合は前方に突出しますが、涙腺腫瘍(るいせんしゅよう)では眼球は内下方に突出します。また、視力が低下したり、眼が動きにくくなったり、痛みを伴うこともあります。

検査と診断

 眼球突出の程度を測定するには、ヘルテル眼球突出計を用いて突出度を記録します。予想される原因疾患によって検査法も異なり、バセドウ病では甲状腺機能検査が重要です。超音波、CT、MRIなどの画像診断は必須のものです。

治療の方法

 原疾患により治療法は異なります。バセドウ病では甲状腺に対する内科的な治療が主となりますし、眼窩腫瘍では観血的な外科治療(手術など)を行います。
 バセドウ病でも眼球突出が極めて顕著になり、視機能に影響が出る場合は、眼窩の骨を削るなど観血的に眼窩減圧術(がんかげんあつじゅつ)を行うこともあります。眼窩蜂巣炎や外傷などでは抗生剤を使用します。

眼球突出に気づいたらどうする

 眼科でバセドウ病と診断されたら、内科で甲状腺の治療を受けます。バセドウ病で物が二重に見える(複視)ようになったら、病状が落ちついてから斜視(しゃし)の手術を考えます。
 眼窩腫瘍の場合は、年齢や画像診断で悪性のものが疑われる時は、早急に手術などの治療を受けるほうがよいでしょう。