耳介奇形とはどんな病気か

 耳介(穴以外の、外側に出ている部分)の奇形は先天性のものがほとんどで、生まれた時にはすでに耳介やその周囲の奇形が認められます。
 胎生期に中耳は第1鰓嚢(さいのう)(えらの袋)というところから発生し、耳介や外耳は第1鰓嚢と関連した第1鰓溝(さいこう)(えらの溝)から発生します。その後妊娠第4週あたりで中耳と外耳がつながります。これに対して内耳は妊娠第3週に菱脳(りょうのう)というところから発生し、中耳や外耳とは別個に発達します。
 このため外耳や耳介の奇形に中耳奇形を伴うことはしばしば見受けますが、これらの奇形に内耳奇形が合併することはまれです。耳介奇形には副耳(ふくじ)袋耳(たいじ)小耳症(しょうじしょう)などがあります。

治療の方法

 多くの耳介奇形は手術を必要とし、行う時期は症例によってさまざまです。これらの奇形に関する手術は、以前は耳鼻科医が行っていました。しかし近年の形成外科の発達により、多くの形成外科医が携わるようになっています。耳介の手術だけならば、形成外科医のみで行うこともあります。
 しかし、小耳症のように耳介奇形に難聴を伴うこともあるので、手術を行うには、形成外科医と耳鼻科医が連携医療を行っている施設か、この領域に精通した耳鼻科専門医が関わる必要があります。
 なぜならば、耳のなかにある顔面神経の走行異常、さらに中耳で音を伝える耳小骨の奇形を伴うことがあるからです。外耳だけでなく中耳の形成までを手がける場合、高度な中耳手術テクニックを要求されるうえ、顔面神経麻痺、聴力障害を来す危険性も考慮に入れる必要があります。