外耳道異物とはどんな病気か



 耳の穴、つまり外耳道に異物が入ってしまった状態をいいます。子どもでは意図的に入れたおもちゃの部品(プラスチックの弾丸、プラモデルのパーツなど)、小石、豆、紙をまるめたものなどがみられます(図8)。大人では昆虫類のほか、耳かきの時に折れてしまった耳かき棒やマッチのかけらがみられます。
 子どもの場合、まだうまく話ができない年齢では、異物が外耳に入っていることに周囲の大人が長い間気づかないことがあります。また、いたずらで耳に入れたことを叱られるのを恐れ、大人に言わないこともあります。その場合、大人がその子どもの耳掃除をした時、また、入れたものが水分を吸って腐敗し、におってきて初めて気づくことがあります。
 異物を除去してもまた繰り返し同じ行為を続ける子どもがいます。その場合は何らかの心理的問題を含んでいる可能性があるため、叱るだけでなく、小児心理に精通した専門機関に相談することをすすめます。

治療の方法



 昆虫が入った場合(図9)、その昆虫が生きているかぎり外耳道内で動くため、大きな騒音と激痛を訴えます。外から懐中電灯のような明かりを耳に当てると、虫が光に集まる習性で出てくることがあります。それでも出てこない場合は昆虫を殺すことが先決で、外耳道内に食用油を流し込むとよいでしょう。
 ただし、過去に耳の手術を受けた既往歴がある人や中耳の炎症が続いている場合は、自分で行わず、専門医に任せたほうがよいでしょう。
 外耳道は狭いうえ、曲がっています。異物が入ったことに気づいた場合でも、よほど入口で取りやすい場所以外は、耳鼻科医を受診することをすすめます。自分で取ろうとした結果、外耳道に傷をつけたり、逆に異物を奥に押し込んで鼓膜を傷つけることがあるためです。一般的には耳鼻科医のもとで専用の器具があれば、ほとんどの異物を除去することができます。
 まれに外耳道に固くはまってしまった場合、たとえば鉄の玉のように取ろうとしてもすべってしまい、取ることが困難な場合などは、手術をせざるをえない場合もあります。