顎骨骨折<口・あごの病気>の症状の現れ方

 歯槽(しそう)骨折の場合は、歯を叩くと痛かったり、噛み合わせることができなかったりするので、容易に見つけられます。強い力が加わったあと、口や鼻からの出血があったり、急なはれ、噛み合わせのずれなどが平均的な症状です。症状は必ずしも力が加わった部分にとどまらず、下顎ではあごを動かした時の痛み、上顎ではものが二重に見えるなどの症状が主になることもあります。
 受傷後すぐにははっきりした症状に気づかず、数日してから噛み合わせがずれていることで気づくこともあります。この場合は、口のなかから直接見えない下顎角部(エラの部分)や顎関節部(耳の前)の骨折が考えられます。

顎骨骨折<口・あごの病気>の診断と治療の方法

 折れる場所によって治療の方法は大幅に変わります。おおまかには、急性の重度のものでは、呼吸障害や出血による生命の危機を回避し、さらにその後も、咬合咀嚼(こうごうそしゃく)障害など、あごや顔面の機能障害や傷を最小限に抑えるよう、できるだけ早い時期に根本的な整復固定手術を行います。
 それ以外のものでも、骨折部位のずれの程度が大きければ手術療法が、小さければ噛み合わせの確保(上下のあごを縛り合わせる「顎間固定」)が基本です。以前は顎間固定が第一選択でしたが、最近ではできるだけ正確に骨をつなぎ合わせ、できるだけ早く正常の生活にもどれるような治療法がとられるようになりました。
 より小範囲である歯槽骨折(歯が並んでいる歯ぐきの下地の部分)であれば、その場所の骨(と歯)を元の位置にもどし、歯と金属線を使って固定します。あとから歯の神経の処置が必要になることもあります。