クローン病<食道・胃・腸の病気>の症状の現れ方

 下痢、腹痛、発熱、体重減少、全身倦怠感(けんたいかん)がよくみられます。血便はあまりはっきりしないこともあり、下痢や下血が軽度の場合、なかなか診断がつかないことがあります。口腔粘膜にアフタ(有痛性小円形潰瘍)や小潰瘍がみられたり、痔、とくに痔瘻(じろう)や肛門周囲膿瘍(のうよう)といわれる難治性の肛門疾患を合併したりすることがあります。
 また消化管以外の症状として、関節炎、皮膚症状(結節性紅斑、壊疽性膿皮症(えそせいのうひしょう)など)、眼症状(ぶどう膜炎など)を合併することがあります。

クローン病<食道・胃・腸の病気>の診断と治療の方法

 薬物療法として、5‐アミノサリチル酸製剤(サラゾピリン、ペンタサ)、ステロイド薬を使用します。食べ物が原因のひとつとして考えられているため、栄養療法も重要で、最も重症の時には絶食と中心静脈栄養が必要です。少しよくなってきたら、成分栄養剤(エレンタール)という脂肪や蛋白質を含まない流動食を開始します。成分栄養剤は栄養状態改善のためにも有効です。
 炎症が改善し普通食に近いものが食べられるようになっても、脂肪のとりすぎや食物繊維の多い食品は避けます。腸に狭窄や瘻孔(ろうこう)(腸管と腸管、腸管と皮膚などがつながって内容物がもれ出てしまう)を生じたり、腸閉塞、穿孔(せんこう)、膿瘍などを合併したりした場合、手術が必要となることがあります。
 インフリキシマブ(レミケード)は、抗TNF‐α抗体製剤といわれる薬剤で、高い活動性が続く場合や瘻孔を合併している場合にとくに有効です。アザチオプリン(イムラン)などの免疫調節薬も使用することがあります。