慢性腹膜炎とはどんな病気か

 慢性腹膜炎は慢性の経過をたどる腹膜炎で、そのほとんどが結核性(けっかくせい)腹膜炎です。

原因は何か

 結核性腹膜炎は、結核菌の腹膜への感染で発病します。めざましい化学療法の進歩により激減はしたものの、近年、増加傾向の兆しがあり注意を要します。
 腹膜が最初の発症部位であることはまれで、多くは肺結核結核性胸膜炎(きょうまくえん)などから血流あるいはリンパ管を介して伝染して発病することがほとんどです。

症状の現れ方

 結核性腹膜炎では、全身症状として微熱、食欲不振、全身の倦怠感(けんたいかん)がみられます。
 腹部症状としては腹部膨満感(ぼうまんかん)、腹痛、腹水が現れます。腹痛は軽度のものが長期に続き、圧痛は腹部全体にあります。腹水は、病初期からしばしば現れます。

検査と診断

 結核性腹膜炎は、先に述べた微熱、腹部膨満感などの臨床症状が長期に続く時に強く疑われます。また、既往歴として、肺結核結核性胸膜炎がある時には本症の可能性が高くなるため、注意を要します。
 実際には結核菌の検出は難しく、診断に難渋することがありますが、腹水が続く場合には腹水穿刺(せんし)(針を刺して吸引する)で結核菌が証明されれば確定診断となります。

治療の方法

 結核性腹膜炎では抗結核薬を中心に治療を開始します。予後は一般的に良好ですが、鑑別診断に苦慮する場合には治療の時期が遅れ、腸閉塞(ちょうへいそく)を起こして予後不良になることがあります。

慢性腹膜炎に気づいたらどうする

 肺結核、結核性胸膜炎の既往歴があり、発熱、食欲不振、全身の倦怠感などの症状が続く場合には、専門医への受診をすすめます。