直腸ポリープ<直腸・肛門の病気>の症状の現れ方

 肛門に近い部位では、不快感、脱出が認められる場合がありますが、ほとんどの場合、症状はありません。最近は大腸肛門内視鏡検査を行うことが多く、大腸肛門外来を訪れる患者さんの約5〜10%に認められます。
 腺腫性ポリープの場合、腺腫の直径が20mm以上の時は悪性化を来している可能性が高く、また絨毛腺腫は、腺腫より悪性化を来している頻度が高くみられます。また腫瘍が大きい場合やがん化している場合は血便を伴うことが多く、潰瘍の形成が認められた場合は悪性化の可能性が高いことがわかっています。

直腸ポリープ<直腸・肛門の病気>の診断と治療の方法

 最も一般的な治療法は、診断と治療を兼ねて、すべてのポリープを取ることです。最近では拡大内視鏡を用いることにより、または熟練した内視鏡医であれば、ポリープ表面のピットパターンをみることにより、ポリープを取る前にある程度の悪性度の判断がつくため、すべてのポリープを取る必要はありません。
 ポリープの種類により、きのこ状の茎のあるポリープは比較的たやすく切除できますが、絨毯(じゅうたん)状の(平べったい)ポリープでは熟練を要します。絨毛状または大きなポリープは取り残し、出血、穿孔(せんこう)(孔(あな)があく)などの危険性が増えるため、危険性が高い場合は、肛門から器具を使い切除する経肛門的直腸ポリープ切除術を選択します。
 最近は、より肛門から遠い直腸でもポリープが確実に切除できるような器具(TES(経肛門的内視鏡下手術)やMITAS(低侵襲性経肛門的手術)などを行う器具)が開発されています。また、内視鏡治療処置具の進歩がめざましく、ごく最近では、大腸粘膜にとどまるものであれば、大きなポリープでも内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という新しい内視鏡治療が可能となりました。粘膜下層に広がる、より悪性度の高いものでは、開腹手術が必要になります。