膵がん<肝臓・胆嚢・膵臓の病気>の症状の現れ方

 食欲不振、体重減少、腹痛(上腹部痛、腰背部痛)などの症状以外に、膵頭部がんでは、閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)、灰白色便(無胆汁性)が特徴のある症状です。
 肝臓で作られた胆汁は、胆管を通って十二指腸へ排出されますが、胆管は膵頭部のなかを走行するため、膵頭部にがんができると胆管を圧迫したり閉塞したりして、胆汁の通過障害を起こし、閉塞性黄疸が現れます。
 また、膵管も胆管と同様に閉塞して二次性膵炎を起こし、耐糖能異常すなわち糖尿病になったり悪化することがあります。さらに進行すると十二指腸や小腸に浸潤し、狭窄(きょうさく)・閉塞を来し通過障害が起こります。
 一方、膵体部や尾部に発生したがんは症状があまり現れず、腹痛が現れるまでにはかなり進行していることが少なくありません。

膵がん<肝臓・胆嚢・膵臓の病気>の診断と治療の方法

 膵がんの根治を目指して、外科的切除術、放射線治療および化学療法(抗がん薬)が実施されています。現在、根治性が最も期待される治療は外科的切除術(膵頭十二指腸切除術や膵体尾部切除術)であり、可能なかぎり積極的に病巣だけでなく、その周囲も取り除く拡大手術が行われています。しかし、発見された時には、すでに進行していることが多く、切除可能なのは40%前後です。
 全切除後の5年生存率は10%ですが、ステージ別(がんの進行度を表す)では、表17のようになっています。いかに早期に発見して診断するかが、予後の改善につながります。
 切除が不能な場合は、放射線・化学療法を行う場合が多いのですが、生存中央値は4〜6カ月です。膵がんに対して、2001年に塩酸ゲムシタビン(ジェムザール)、2006年にティーエスワンが保険適応承認されたため、これらの抗がん薬を用いた化学療法が行われています。