急性糸球体腎炎<腎臓と尿路の病気>の症状の現れ方

 多くは咽頭炎扁桃炎などの上気道炎から、1〜2週間(平均10日)の潜伏期をおいて、突然に血尿・蛋白尿、乏尿、浮腫、高血圧などの症状で発症します。目で見てわかる血尿(肉眼的血尿)は30%ですが、検査でわかる血尿は全例にみられます。むくみは顔面、とくにまぶたのむくみに起床時に気づくことがよくあります。血圧は高血圧(収縮期血圧140mmHg、拡張期血圧90mmHg)に達しなくても、ほとんどが通常の血圧より上昇します。極期(症状のピーク)を過ぎて再び尿が出始めると、これらの症状は急速に改善します。

急性糸球体腎炎<腎臓と尿路の病気>の診断と治療の方法

 自然に軽快する疾患ですので、治療は症状の軽減と合併症の予防、腎臓の保護が基本です。保温と安静を守り、腎臓に流れる血流を減らさないようにします。次に食事療法ですが、塩分と蛋白質は腎臓に負担をかけるので制限します。制限の程度は、腎障害の程度によります。水分も過剰でむくんでいますので、1日の水分量を尿量+800ml(汗や呼吸で排泄される水分)以下にします。摂取量より排泄量が多くなるようバランスをとらないと、改善しないからです。尿が極端に少ない場合は、カリウム含有量の多い生野菜、果物、芋類も制限が必要になります。利尿薬で尿量の確保に努めますが、反応が悪いと一時的に血液透析(けつえきとうせき)が必要になることもあります。
 腎炎の発症時に溶連菌の残存は少ないのですが、残っていた場合に経過を悪くする可能性と、他の人への感染予防の目的で抗生剤を投与します。高血圧に対しては各種の降圧薬が用いられます。
 一般に、1〜2週間で回復に向かうと尿量が増加し、症状は急速に改善します。小児の予後は極めて良好で、ほとんどが治癒します。成人では30〜50%に、何らかの異常が遷延(せんえん)する(長引く)といわれています。その場合は、慎重な経過観察が必要です。女性の場合、完全に治癒しても1年間は妊娠を避けたほうがよいとされています。