慢性腎不全とはどんな病気か

 慢性(数カ月〜数年かけて)に進行する腎臓の病気によって、徐々に腎機能の低下が進行する病態(状態)です。

原因は何か



 すべての腎臓病が原因になります(表15)。透析を導入された患者さんの原因となった病気は、多い順に、糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)、慢性糸球体腎炎(まんせいしきゅうたいじんえん)、腎硬化症(じんこうかしょう)(高血圧による腎障害)、嚢胞腎(のうほうじん)などです。近年、高齢社会の到来とともに糖尿病性腎症、腎硬化症が増えています。
 症状の現れ方は尿毒症の項目で詳細に解説しているので、参照してください。

検査と診断

 ゆるやかに進行する高窒素(ちっそ)血症、高クレアチニン血症、糸球体濾過(ろか)値の低下などで診断されます。

治療の方法

 まず、慢性腎不全の原因となった病気の治療を行います。その他の治療法は、(1)禁煙、減量などの生活習慣の改善、(2)減塩(6・0g日未満)・蛋白質(たんぱくしつ)制限などの食事指導、(3)厳格な血圧(13080mmHg以下)、血糖(HbA1C6・5%未満)および脂質管理、(4)貧血の改善、(5)カルシウムとリンの管理、(6)カリウムとアシドーシスの対策、(7)経口吸着剤などによる尿毒素対策など、すべて慢性腎臓病(CKD)の治療法に準じます。
 これらの治療にもかかわらず、腎機能の低下がさらに進行すると、血液浄化療法を行います。

慢性腎不全に気づいたらどうする

 重要なことは、患者さん自身が「今、自分の腎不全はどこまで悪化しているのか」を理解することです。そのためには主治医とよく相談し、自分の病期に合った運動・食事療法を指導してもらい実践することです。
 他の病院にかかる時には、腎不全患者であることをよく説明し、安易に薬の投与を受けないことが肝心です。