尿管口は尿管間靭帯(じんたい)の上に開口し、内尿道口と合わせて膀胱三角部を形成します。尿管異所開口は、この膀胱三角部以外に尿管が開口するもので、女性に多くみられます(男女比は1対3)。


 次項で述べる重複腎盂尿管(ちょうふくじんうにょうかん)の完全型(腎盂が2つ、尿管も下端まで2本あるもの)の場合は、上腎杯からの腎盂尿管は膀胱の下方(尿道側)に開口し、下腎杯からの腎盂尿管は膀胱の上方(腎臓側)に開口します。このため、2本の尿管は途中で交差する(これをワイゲルトマイヤーの法則という)ことになります。上腎杯からの腎盂尿管は膀胱頸部・尿道に開口します(図12)。
 女性では、このほか腟や子宮にも開口し、尿失禁で発見されることもあります。男性では前立腺部尿道、精嚢(せいのう)などに開口します。
 いずれの場合も上腎杯からの腎盂尿管は水腎・水尿管症を起こしていることが多いといわれています。また、尿路感染を繰り返し、精密検査をして初めて発見されることもあります。静脈性腎盂造影、逆行性腎盂造影を行うことで診断します。

治療の方法

 治療は、異所開口している部位の尿管を引き抜いて閉鎖し、膀胱の別の部位に新しく吻合します(膀胱尿管新吻合術)。