包茎<男性生殖器の病気>の診断と治療の方法

 治療は原則として真性包茎にかぎられますが、泌尿器科医の間でも治療法の選択や時期に関して明確な治療指針がないのが現状です。真性包茎の大部分が自然治癒すること、包茎の手術後の外観に不満が残ることも少なくないこと、さらに最近、ステロイド軟膏による保存治療が有効なことがわかってきたので、手術は慎重に行うべきと考えます。
 ただし成人以降も真性包茎を放置すると、慢性の炎症性刺激により陰茎(いんけい)がんになることがあり、思春期以降も真性包茎が治らない場合は手術を行ったほうがよいでしょう。
 仮性包茎は基本的には手術の必要はありませんが、本人が気にする場合には手術をすることもあります。ただし、保険適応とはならず自費になります。

保存療法
 用手的包皮翻転(ほんてん)とステロイド軟膏の塗布を組み合わせた方法は簡便で、70〜80%に有効な結果が得られています。
 キンダベートやロコイドなどの弱いステロイド軟膏を、1日2回、左手の親指と人差し指でペニスの根本方向に包皮を痛くない程度にひっぱり、包皮口に薄く塗ります。これを1〜2カ月続けます。亀頭が完全に露出せず包皮の癒着が一部残ることもありますが、いずれはがれてきます。
 その後は入浴時に時々包皮をめくり、再狭窄(きょうさく)を防止します。包皮はめくったままにしておくと嵌頓包茎になるので、必ず元にもどしておきます。一気に用手的包皮翻転を行うと痛みを伴い、感染や嵌頓包茎を来すことがあるので慎むべきです。

手術療法
 保存的治療が無効で排尿障害を起こすほど狭い、あるいは亀頭包皮炎を繰り返す場合や嵌頓包茎を来した場合、思春期以降になっても真性包茎を認める場合には、手術の適応となります。環状切開術が一般的で、包皮の狭い部分を切除し縫い合わせます。