原因は何か

 ニコチン酸とは、NAD+、NADH、NADP+やNADPHとして多くの酵素の補酵素(酵素の作用発現を助ける物質)として作用し、生体内の酸化還元反応に重要な役割を担った水溶性ビタミンです。
 不規則な食事をするアルコール多飲者で欠乏症がみられることがあります。

症状の現れ方

 ニコチン酸欠乏症(ナイアシン欠乏症)はペラグラとも呼ばれ、皮膚炎、下痢と認知症(にんちしょう)が主な症状です。皮膚炎では顔面、頸部(けいぶ)や手足などの日光に当たる部分に両側性、左右対称性に発赤(ほっせき)、水疱(すいほう)、痂皮(かひ)(かさぶた)の形成や褐色の色素沈着が現れます。下痢は激しく、一般の止痢薬は無効で、ニコチン酸類の投与が必要になります。
 精神症状としては認知症症状、不安、抑うつ状態、せん妄、幻覚が現れます。神経症状としては錐体路(すいたいろ)症状、錐体外路(すいたいがいろ)症状、小脳症状、末梢神経障害が現れます。

治療の方法

 ニコチン酸アミドを1日50〜100mg投与します。ニコチン酸だけでなく、他のビタミンBの欠乏を合併することも多いので、ビタミンB1、B2およびB6も併用することが望まれます。