肢端紫藍症とはどんな病気か

 若い女性の四肢の末端に左右対称でびまん性、紫藍色の潮紅を示し、触れると冷感があるものの、本人の自覚症状は乏しいという特徴があります。日本では比較的まれな疾患と考えられていますが、見逃されている可能性もあります。

原因は何か

 末梢の細動脈の発作性の収縮と、それに続く皮下静脈叢(そう)の拡張によると考えられていますが、詳細は不明です。

症状の現れ方

 手の甲から指にかけて、左右対称にびまん性、一部網状の暗紫色ないし紫藍色の潮紅を来します。触れると冷たく、発汗のために皮膚は湿り、外気の温度に順応して皮膚温が変わります。一般に夏期には軽快します。

検査と診断

 思春期から発症する持続性の紫藍色の潮紅で、皮膚温の低下と湿潤性を主症状とすることで診断は容易です。口唇、粘膜などにチアノーゼ(青黒い変化)が認められないことで他の心疾患などによるチアノーゼと区別できます。


 一方、特定の疾患の経過中に肢端紫藍症を示すことがあります。その主な疾患は全身性エリテマトーデス、強皮症(きょうひしょう)(図13)、関節リウマチなどの膠原病(こうげんびょう)、クリオグロブリン血症、悪性腫瘍などさまざまです。

治療の方法

 とくに薬物治療はなく、マッサージ、温冷交代浴、薬浴などが症状を改善させるといわれています。寒冷にさらすことを極力避けて、病変部位の保温に心がけることです。

肢端紫藍症に気づいたらどうする

 基礎疾患のない場合は、思春期に始まり、30代には後遺症を残さず自然に落ち着くため、放置しておいてよいでしょう。基礎疾患のある場合はその治療をします。