毛孔性角化症(苔癬)とはどんな病気か

 上腕や大腿伸側の毛孔(もうこう)(毛穴)に一致した、角化性丘疹(きゅうしん)が生じる慢性の病気です。思春期の女子に多くみられます。

原因は何か

 家族にこの病気の人がいると発症しやすいことから、常染色体優性遺伝(じょうせんしょくたいゆうせいいでん)が推測されています。遺伝的因子にホルモン代謝異常、ビタミン代謝異常、脂質代謝異常などが関与して発症すると考えられています。

症状の現れ方

 毛孔に一致した、粟粒大(ぞくりゅうだい)ないし帽針頭大の硬い角化性丘疹が、四肢の伸側(とくに上腕)または大腿に現れます。肩部、背部、臀部(でんぶ)、耳前部にも両側に集まって、または散らばって現れます。丘疹は、正常な皮膚の色あるいは淡紅色、褐色調を帯びています。
 融合することはなく、一般に自覚症状はありません。小児期に発症し、思春期で顕著になります。思春期以後は加齢とともに減少し、消退、軽快します。
 この病気は、耳前部に毛孔性小丘疹(しょうきゅうしん)が多発して、紅褐色面となる顔面毛包性紅斑黒皮症(がんめんもうほうせいこうはんこくひしょう)をしばしば合併します。

検査と診断

 四肢の伸側に多発する毛孔に一致した角化性丘疹により、診断は容易です。病変部の病理組織所見では、毛包(もうほう)の上部ないし中部の角質層が肥厚し、毛孔の開大、角栓の充満がみられます。

治療の方法

(1)5%サリチル酸ワセリンを1日2〜3回患部に塗ります。 (2)ビタミンA軟膏を1日数回患部に塗ります。 (3)尿素軟膏を1日数回患部に塗ります。 (4)ケミカルピーリング(古い角質を除去する)を行います。

毛孔性角化症(苔癬)に気づいたらどうする

 皮膚科専門医を受診して正しい診断をつけてもらい、適切な治療を受けるようにします。

関連項目

 尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)