爪白癬(爪の水虫)とはどんな病気か

 白癬菌(はくせんきん)が爪のなかに感染して、爪の肥厚(ひこう)、変色、変形が起こる病気です。頻度は全白癬患者の20%程度です。
 爪白癬は多くの場合、足や手白癬に続いて起こります。これらを放置することが最も大きな原因です。

症状の現れ方

 爪白癬は足に多いのですが、手指の爪に生じることもあります。複数の病型がありますが、最も多いのが爪甲(そうこう)(爪)の先端部が白色から黄色に濁って、爪甲の下の角質部分が厚くもろくなり、全体として爪が厚くなる病型(遠位爪下型(えんいそうかがた))です。爪甲の先端部が楔(くさび)状に濁るのもよくみられますが、遠位爪下型に含めています。そのほかに、爪甲の表面が白色になることもあり(表在型)、まれに爪甲の付け根が濁ることもあります。

検査と診断

 直接鏡検(顕微鏡での検査)KOH法で行いますが、爪では皮膚と違って菌要素を見つけにくいこと、および菌の形態が不整形で判定しにくいことが多いので注意が必要です。

治療の方法

 テルビナフィン(ラミシール)あるいはイトラコナゾール(イトリゾール)の内服で治療します。テルビナフィンは6カ月程度連日内服します。イトラコナゾールは、1日2回4カプセル(合計400mg)を1カ月に1週だけ内服するパルス療法が行われます。3サイクルで有効です。ともに爪への貯留性が高いので、内服中止後もしばらくは改善していくことが少なくありません。
 皮膚真菌症診断・治療ガイドラインでは、短期間で治療を完了したい場合はイトラコナゾールのパルス療法を、時間がかかっても高い治癒率を期待する場合はテルビナフィンの連続投与を選択するとされています。

爪白癬(爪の水虫)に気づいたらどうする

 成人の爪白癬の罹患率はかなり高いとされています。爪の肥厚や変形が高齢者の起立、歩行障害、転倒事故の原因になることも指摘されています。重症になるとますます治療が難しくなるため、なるべく早く内服治療を開始します。