ポイツ・ジェーガース症候群とはどんな病気か



 幼小児期から口唇や口腔粘膜、手足のとくに指趾の先のほうに色素性母斑(しきそせいぼはん)(ほくろ)が点状に多発します(図74)。この場合、消化管にポリープの多発(ポリポーシス)が合併していると、この病名を用います。常染色体優性(じょうせんしょくたいゆうせい)遺伝です。
 色素斑はとくに症状がなく経過しますが、ポリポーシスによって慢性の腹痛や便秘、血便などが起きたり、ポリープを巻き込んで腸重積(ちょうじゅうせき)という激しい腹痛が生じ、緊急手術が必要になることもあります。口唇周囲の色素斑だけで消化管の変化がないこともありますが、今述べた部位に色素斑が多発している場合は、一度消化管の検査を受けたほうがよいでしょう。まれに消化管の悪性腫瘍を合併することがあります。

検査と診断

 もともと口唇の色素斑が多い場合は、消化管の造影や内視鏡などでポリープの有無を検査します。ポリープが現れる時期は一定ではないので、検査で異常がなくても消化器症状(慢性の腹痛、便秘、血便など)があとになって出ることもあり、注意が必要です。

治療の方法

 色素斑については見た目の問題が優先されます。切除や、レーザーによる治療があります。消化管のポリポーシスは、その程度にもよりますが、内視鏡を使って摘出する方法が一般的です。

ポイツ・ジェーガース症候群に気づいたらどうする

 口唇周囲の色素斑が多発していたら、一度消化管の検査を受け、ポリープがあればその治療を行います。急激に腹痛が起きた場合は腸重積のような緊急手術が必要な場合も少なくないので、すみやかに受診してください。