壮年性脱毛症とはどんな病気か



 青壮年に多い脱毛症で、男性型脱毛症あるいは若はげなどと呼ばれることもあります(図100)。20歳ころから発症し、年齢が高くなるほど増えていきます。男性に多いのですが、女性にも発症します。

原因は何か

 壮年性脱毛症では、毛周期(もうしゅうき)(成長期、退行期、休止期)における成長期が短くなります。毛包(もうほう)が小さくなり、毛は細く、短くなります。
 壮年性脱毛症では、男性ホルモンが関係しています。髭(ひげ)や胸毛は男性ホルモンにより成長が促され、太く硬くなります。一方、前頭部や頭頂部の毛は男性ホルモンにより成長が抑えられます。男性ホルモンを活性型に変換する酵素(II型5‐α(アルファ)‐レダクターゼ)が前頭部や頭頂部の毛の毛乳頭にあり、発症に関係しています。

症状の現れ方

 前頭部、頭頂部を中心に左右対称に毛が薄く、細くなります。痛みやかゆみなどの症状はありません。

検査と診断

 男性に現れた壮年性脱毛症では、血中の男性ホルモン値に異常はありません。多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群の男性化徴候として女性に壮年性脱毛症が現れた時は、血中の男性ホルモン値が上昇しています。

治療の方法

 フィナステリド製剤(プロペシア)の内服治療を行うと、壮年性脱毛症の進行が抑えられて発毛が進みます。フィナステリドはII型5‐α‐レダクターゼのはたらきを選択的に抑えます。フィナステリド製剤内服治療は男性のみに行い、女性には行うことはできません。
 一般薬として市販されているミノキシジル製剤(リアップ)の外用治療も効果があります。フィナステリド製剤内服治療と併用すると効果が一層増します。
 自家毛植毛手術は毛の多い部分から皮膚を切り取り、毛を1本1本脱毛部位に植える方法です。通常は後頭部から皮膚を切り取り、額や頭頂部に植毛します。移植した毛は男性ホルモンの影響を受けにくい性質を保ちます。

壮年性脱毛症に気づいたらどうする

 早期に治療を行うと、脱毛が進行せずに効果があります。