爪甲剥離症とはどんな病気か



 爪甲が爪床(そうしょう)から離れて浮き上がった状態ですが、爪甲は脱落しません。なお、本項では爪の解剖用語を用いるので、図104を参考にしてください。

原因は何か

 ごくまれに先天性ないし遺伝性の爪甲剥離症もありますが、多くは後天性であり、外因、感染症、薬、あるいは、皮膚疾患や全身疾患などに伴って生じます。
(1)外因によるもの
 爪と爪床の間にトゲや鉛筆の芯などが入るなどのけが、あるいは、指先の細かい操作を必要とする職業(料理人、理髪・美容師、庭師、タイピストなど)によるものがあります。
 また、マニキュアや洗剤、さらには、有機溶剤やガソリンなども原因になります。
(2)感染症によるもの
 カビの一種であるカンジダ感染によるものがほとんどです。
(3)薬によるもの
 内服するだけで爪甲剥離症を起こす薬もありますが、多くの場合は薬だけではなく、薬を内服した患者さんの爪甲に日光紫外線が作用することで生じる光爪甲剥離症という状態です。
(4)皮膚疾患に伴うもの
 乾癬(かんせん)、接触皮膚炎多汗症扁平苔癬(へんぺいたいせん)、尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)、薬疹など。
(5)全身疾患に伴うもの
 甲状腺機能亢進症に伴う爪甲剥離症(プランマーズ・ネイル)が最も有名です。また、それ以外にも甲状腺機能低下症ペラグラ糖尿病鉄欠乏性貧血、さらには、肺疾患(黄色爪(おうしょくそう)症候群、肺がんなど)、膠原病(こうげんびょう)(強皮症(きょうひしょう)、全身性エリテマトーデスなど)、感染症(梅毒(ばいどく)など)などでみられます。

症状の現れ方

 爪甲の先端から始まり根元に向かって徐々に進行して、剥離した爪甲は白色ないし黄色に変化します。
 また、指と爪のすきまにゴミが入り、しばしば部分的に汚い褐色調を呈することもあります。

治療の方法

 患者さんによりその原因はさまざまで特定することは難しいのですが、気になるのなら一度皮膚科専門医を受診してください。