汗疹(あせも)とはどんな病気か

 汗を多量にかいたあとに現れます。夏期に多く、小児に発症しやすい疾患です。発熱性疾患の患者さんや高温の環境で作業に従事している人が発症することもあります。

原因は何か

 多量に汗をかいたあとに、汗管(かんかん)(汗の出る管)が詰まって発症します。水晶様(すいしょうよう)汗疹、紅色(こうしょく)汗疹、深在性(しんざいせい)汗疹の3つの型があります。水晶様汗疹では皮膚表面の角層で汗管がふさがります。紅色汗疹では表皮有棘層(ひょうひゆうきょくそう)で汗管がふさがります。深在性汗疹では真皮内で汗管がふさがります。

症状の現れ方



 水晶様汗疹では直径1〜3mm程度の小さな水疱(すいほう)が多発します(図106)。かゆみや痛みなどの自覚症状はありません。紅色汗疹は赤い丘疹(きゅうしん)が多発し、軽いかゆみやチクチクした軽い痛みを伴っていることがあります。
 深在性汗疹では皮膚色の扁平に隆起した丘疹が敷石状(しきいしじょう)に多発します。深在性汗疹は熱帯地方や高温の環境で長時間作業に従事している人のように、繰り返し高温にさらされると現れます。深在性汗疹の発疹がある部位では汗が出なくなっています。汗疹が広範囲にあると体温調節能力が低下しているので、熱中症に注意する必要があります。
 汗疹に細菌感染が加わると膿疱性(のうほうせい)汗疹になります。膿疱性汗疹から伝染性膿痂疹(のうかしん)とびひ)や汗腺膿瘍(のうよう)になることもあります。

検査と診断

 病歴を聞いて発疹を見るだけで診断は可能です。細菌感染が加わっている時は細菌の培養を行い、抗菌薬の感受性検査を行います。他の病気と区別が難しい時は病変部の皮膚の生検(組織をとって調べる)を行い、病理組織検査を行います。

治療の方法

 水晶様汗疹は特別な治療を行わなくても自然に治ります。紅色汗疹にはステロイドクリームの外用を行います。深在性汗疹がある場合は、高温を避け涼しい環境で生活して、自然に治るのを待ちます。
 細菌感染が加わっている膿疱性汗疹では抗生剤の全身投与を行います。汗腺膿瘍になった場合は、切開して排膿(はいのう)する必要があります。

汗疹(あせも)に気づいたらどうする

 小児に発症した時は部屋の温度が高すぎないか、厚着をさせていないかどうかに注意し、発症を予防します。かぜをひいた時も厚着をしないようにします。
 水晶様汗疹、軽症の紅色汗疹は自然に治ります。かゆみや赤みが強い時、はれがある時は細菌感染が加わっている可能性があるので、皮膚科医の診察を受ける必要があります。