肺真菌症<感染症>の症状の現れ方

 原因菌や病型によって症状の現れ方は異なり、肺真菌症に特異的な症状はありません。
 非侵襲性アスペルギルス症の場合は、もともと肺に空洞がある患者さん(多くは陳旧性肺結核(ちんきゅうせいはいけっかく))に発症し、臨床的には、咳(せき)、痰、喀血(かっけつ)、呼吸困難などの呼吸器症状とともに、発熱やるい痩(そう)(やせ)などの全身症状もみられます。
 侵襲性肺アスペルギルス症は、好中球減少症や大量のステロイド薬投与などの危険因子をもつ患者さんに発症し、急激な発熱や全身倦怠感(けんたいかん)などの全身症状に加え、さまざまな呼吸器症状がみられます。多くの症例では、全身状態が急速に増悪(ぞうあく)します。
 クリプトコックス症の場合、日和見感染ではさまざまな呼吸器症状や発熱、全身倦怠感などが認められますが、健常者に発症した場合の多くは無症状で、健康診断や他の疾患の経過観察中に、胸部X線の異常陰影として発見されます。

肺真菌症<感染症>の診断と治療の方法

 重症度や病型により用量は異なりますが、抗真菌薬の全身投与が原則です。アスペルギルス症の場合は、アゾール系、ポリエン系ならびにキャンディン系抗真菌薬のうちのどれか1つを、またクリプトコックス症の場合は、前2者から1つを選択します。