急性ウイルス肝炎(A型、E型を除く)<感染症>の症状の現れ方

 潜伏期間は短くて4週、長くて6カ月、平均1〜2カ月です。
 初期には黄疸(おうだん)、全身倦怠感(けんたいかん)、食欲低下、吐き気、嘔吐などの症状が出ます。そのほかに、顔面や手の皮膚に発疹が出たり、関節痛、筋肉痛、神経痛を合併することがあります。通常は1〜2カ月で症状がなくなり、ウイルスも消失します。
 注意を要するのは、急激に病状が悪化して劇症肝炎(げきしょうかんえん)になることで、これは死亡率が高く予後不良の病気です。多くは突然変異したHBVの感染で発症し、強い黄疸、出血症状、意識障害が特徴です。
 潜伏期は2週〜6カ月、平均40日くらいです。黄疸(おうだん)が現れるのは20〜30%で、全身倦怠感(けんたいかん)、食欲不振、吐き気などの症状が50%ほどに現れます。
 無症状の場合が50%ほどあり、C型肝炎になっているのに気づかないことがあります。劇症肝炎(げきしょうかんえん)はまれです。

急性ウイルス肝炎(A型、E型を除く)<感染症>の診断と治療の方法

 通常の急性肝炎では特別な治療はしないで、安静と補液で十分です。HBs抗原とHBV DNAが長く残る場合は、核酸類似薬の投与をします。
 劇症肝炎の場合は血漿(けっしょう)交換療法が行われますが、効果のない場合は肝移植が行われます。
 自然治癒は約20%で、多くは慢性化します。慢性化の兆しがみられたら、早めに抗ウイルス療法を行います。抗ウイルス薬としてはインターフェロン、リバビリンが使用されます。90%以上の割合で治ります。
 感染予防は、B型肝炎の予防と同じです。HBs抗体含有ガンマグロブリンやHBワクチンが有用です。