猩紅熱とはどんな感染症か

 A群β溶血性連鎖球菌(ベータようけつせいれんさきゅうきん)(溶連菌)という細菌の感染によって発症します。溶連菌は、感染者の咳(せき)から出た空気中の菌を吸い込んだりすることで感染します。
 急激な発熱とともにのどが真っ赤にはれ、そののち発疹を認めたものを猩紅熱と呼んでいます。昔は死亡することもある病気でしたが、現在は抗菌薬を正しく使用し合併症を予防すれば完治が可能な病気となっています。ただし、繰り返し感染する可能性はあります。

症状の現れ方

 39℃以上の急な発熱で始まり、のどが痛みを伴って真っ赤にはれます。そのほかの症状としては、吐き気、頭痛、腹痛、筋肉痛、関節痛、中耳炎、首のリンパ節のはれなどがあります。
 猩紅熱の場合は、そののち半日〜2日後に赤くて細かいざらざらした発疹が、かゆみを伴って首・胸・腋(わき)などに現れます。発疹は少しずつ増えて全身が赤くみえるようになります。3〜4日後には、舌がイチゴのように赤くぷつぷつするようになります。これをイチゴ舌と呼びます。
 発疹が1週間前後で消えたあと、2週間ほどで指先の皮がむけることがありますが、3週間ほどで軽快し、あとは残りません。なお、主な合併症に急性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)リウマチ熱などがあります。顔のむくみ、赤い尿、動悸(どうき)、息切れ、関節痛を認めた場合は、これらにも注意が必要です。

検査と診断

 多くの場合は、臨床症状で診断が可能です。最近は、のどの抗原の迅速検査が外来診断の主流となっています。確実な診断には、のどからとった検体の培養検査、血液による抗体の検査が必要になります。
 症状が改善した後も、2〜3週間後に尿のなかに血液が混じっていないかを検査します。

治療の方法

 ペニシリン系の抗菌薬を使用するのが一般的です。数日で薬の効果が出て熱が下がり、発疹も徐々に目立たなくなります。抗菌薬を正しく内服すれば、通常約1日でまわりの人へ伝染することはなくなるため、全身状態が安定すれば、内服を続けながら通園通学することは可能です。ただし合併症を予防するためにも、10日程度は確実に抗菌薬をのみ続けることがとても大切です。
 皮膚のかゆみに対しては、抗ヒスタミン薬の内服や軟膏を使用します。薬をのんでいる間は安静を保ち、うがいをしっかりとし、なるべく刺激の少ない食事をとるように心がけます。

猩紅熱に気づいたらどうする

 高熱や発疹などの特徴的な症状が現れるのは4歳以上の場合が多く、乳児の場合は単なるのどかぜ症状のみであることがあります。
 高熱や発疹のある場合はもちろん、2日以上のどのはれがおさまらない時は早めに小児科を受診しましょう。